愚痴ではあるが悪口ではない母とのこと

油絵教室に母を迎えに行った。昨日のことである。

何だか機嫌が悪そうだ。

先生の手直しが気に入らない上に、生徒の一人が**展に応募することがわかって、

どうやらそれが羨ましくてやるせないようだ。

来年は先生が**展の審査員の一人になるらしく、母も来年応募ということになった

ようだが「来年生きとれるかどうかわからん」とネガティブなことを言って拗ねている。




「玄関に置いといたけど持ってきた?」と、約束にないことをつっけんどんに言う。

迎えに行ったあと、コインランドリーで父の毛布を洗う約束をしていたのだが、玄関に

置いてあることなど聞いていない。



姉んちの亡くなった太郎のこと、ボケてしまったという旧友のこと、先日肺がんで亡く

なった芸能レポーターのことなど、こちらの気が滅入るようなことを話題にする。



姉といつも話すのだが、両親のことは絶えず思っているのになかなか実家に近寄れない

理由はこれだ。

自分の心が元気な時は耐えられるが、弱っている時はとてもじゃないが耐えられない。

母は自分の不安や不満を吐き出してすっきりするだろうが、聞かされる方はたまった

もんじゃないのだ。



相変わらず「お腹が空くとシクシク痛む」という母に付き合ってフードコーナーへ。

もうすぐ夕食の支度をしないといけないこんな時間(4時)にご飯など食べたくないので

私はアイスクリームを食べた。母はしっかりと丼ぶりものを平らげる。



「詰まると危ないからゆっくり食べやーね」とやさしく声をかけるとこれ幸いに、先日

気管支に飲み物を詰まらせて死にそうになったらしい話をする。



来月3ケ月毎の定期検診があり、呼吸器科の内視鏡検査も考えているのだが、娘たちが

この母の検査をどんな気持ちで待っているかが全然わかってないようだ。



ずっとムッとしてしまっていたが、それでも帰る頃には油絵を見てあげたり、寒くなる

ので風邪引かないようにと声をかけ、また今度ゆっくり来るねと言って実家をあとにした。



治まっていた頭痛が激しくなり、アイスクリームがよくなかったのか途中何度もお腹が痛く

なって、スーパーや実家のトイレで大量の下痢をした。

実家で超ストレスを受けても家に帰ると「おかえり」といって夫が迎えてくれ、やっと心が

ホッとする。

下痢はもう何か月も続いていて、今日も朝からピーピーだ。



お盆やお正月に実家に何日も泊る姉のストレスは相当なものだろう。家に帰っても長い間

そのストレスを引きずることになるのだ。

人から安易に「お姉さん、両親と一緒に暮らせばいいのに」と言われることがある。

バカこくでねえだ。



両親には、暮らしていける限り二人でがんばってほしい。

ふるさとは遠きにありておもふもの・・・・改め、

両親は遠きにありておもいやれるもの(字あまり)・・・である。



とにかく母のネガティブは何とかならないものか。

父も超ネガティブだけど無口なのが幸いである。

そういえば、昔住んでいた家の近くにあったガスタンク。

年端もいかない子どもたちに「あれが爆発すると大変なことになるんだよ」といつも

言って話した。子ども心にものすごく怖かった。



そんな風に育てられた私たち姉妹は、臆病で小さく小さくまとまった大人になった。

気づいたら自分も母そっくりな性格になっていて、実家に帰るたび反面教師だ。



ちなみに暗澹とする日中関係、何を言い出すかわからないので母とこの話題には触れません(笑)。