祖母の手紙その2

おばあちゃんの手紙を何十年か振りに読みオイオイ泣いていたが、その後冷静になると何か引っかかる。

そうだ! 私のあざは、おばあちゃんにとってみじめで不足なものなのだ。

昔の人(生きていれば100歳は超えている)なのでこういう感覚なのだろうが、他人にそう慰められたら

おそらく腹が立つだろう。

でもおばあちゃんには腹が立たない。

私のために胸を痛め、いつも祈ってくれるのは肉親のおばあちゃんだからこそ。




私が生まれた時、祖母は占いをする人に占ってもらったらしい。

「この子は30歳を過ぎてからすごく幸せになる」と言われたと祖母から何回も聞いた。

娘の頃、この占いの言葉は私の一つの光でもあった。

ある時祖母にどんな占い師さんだったのか聞いてみた。

占い師さんはお百姓さんで、畑の中にしゃがんで土に何か書きながら占ってくれたという。

とにかく普通〜のお百姓さんだったらしい。

細木○○子とは真逆の感じが逆にインチキ臭くなく、私の中では密かな光だった。

そして30歳になって結婚。幸せだ。




ところで、あざがみじめで不足かどうかはさておいて、「五体満足なんだし、あざなんて気にすることはないよ。

人間、見た目より心だから」と慰められたらどうだろう。

「バカいうでねえ! だったら自分の顔に赤色を塗って外を歩いてみるべ!」と言い返したくなるだろう。

そうです。当事者の心はややこしい。

私が逆の立場だったら、難しくてあまり関わりたくないと思うだろう。

過去の掲示板でも当事者以外のコメントは皆無だった。

無条件で関わってくれる人に感謝である。




さて、30歳から幸せになるのは分かったけど、その後の晩年はどうなのさ。

30歳で安心してしまって、老後のことを聞くのを忘れてしまったよ